次の世代が新しいことに
挑戦できる土壌をつくる
インフラエンジニア
荒井 健祐KENSUKE ARAI
2014年入社 / 中途
文学部史学科卒業後、新卒でIT系の会社に入社。4年勤務したのち、2014年10月にさくらインターネットに中途入社。VPSの運用保守開発と、サービス運営全般を担う。
現在の担当業務を教えてください。
VPSの運用保守開発と、サービス運営全般を担当しています。障害対応や問い合わせ対応などです。お客様からの問い合わせはカスタマーサービスの方が受けますが、そこで回答できなかった問題や、サーバーの内容を確認してほしいとき、我々に二次対応の依頼が来ます。依頼が来たら、我々が原因を調査します。
入社以前の経歴を教えてください。
大学は文学部史学科で、日本史の勉強をしていました。パソコンには詳しくなかったのですが、家電量販店でバイトをしたときPC周辺機器の売り場に配属されて、いろいろ覚えましたね。それと手に職をつけたいという思いから、新卒でIT系の会社に入りました。
そこで4年ほど働いてからさくらインターネットに転職したんですね。
はい。前職では契約された範囲内での業務のみを行っていたので、自分が成長できていない不安があり、転職活動を始めました。さくらインターネットは前職での検証や、個人で契約したVPSを学習用途で利用していたので知っていました。
実際に入ってみてどうでしたか?
入社から1ヶ月半はデータセンターへ修行に行きました。前職ではお客様のオンプレミス環境のサーバーに触る機会がなかったので、業務はまったくの未経験。実際にサーバーを運んだりラッキングしたり、ディスクを交換したりしました。データセンター修行から帰ってきた後は、能力が高い方たちが多くてなかなか慣れず、ストレスで6キロ痩せました。
そんな状況から、どうやって仕事に慣れていったのでしょう?
当時もVPSはホストサーバーが2000台以上あったのですが、搭載されているハードディスクの状態を1本1本見ながらディスク交換を行っていたんですね。それを効率化するため、ハードディスク状態の確認と、交換基準に従って対象を洗い出すプログラムを自作しました。現地とやり取りをしながらプログラムを作成するうち、今まで経験していなかったハードウェアに対する知識を深めながら少しずつ仕事に慣れていきました。
入社して驚いたことはありますか?
VPSは自分を入れて2.5人で回していて、メンバーの少なさに唖然としました。現在は、当時よりは人数が増えています。また、当時のさくらインターネットはまだベンチャー感が強く、「やろうぜ!」という話になった翌日にはもう動き出している……なんてことがよくありました。けれど、自由なぶん、仕組みが整っていない面も目立ちましたね。
それから年月が経ちましたが、仕組みは変わりましたか?
クラウド側の変更管理の規格を導入したことで、だいぶ改善されました。昔よりは仕組みも整い、落ち着いてきたと思います。
年数を重ねるごとに、仕事に対する向き合い方は変わりましたか?
昔は「自分が頑張ればいい」と体を張って対応していましたが、歳を取って体力もなくなってきたので、働き方を見直すようになりました。また、優秀な若い方々が入ってきたことで、「下の世代が働きやすい仕組みを整えていくこと」に意識が向くようになりましたね。
マネジメントをするようになったのはいつ頃からですか?
2018年頃、リーダーの役職についてからです。その少し前、実はさくらインターネットを辞めようと思ったことがありました。当時は、自分一人で休日や深夜の問い合わせ対応をしている状態だったので、もう辞めたくなってしまって……。だからリーダーになったとき、「自分のような理由で退職する人が出ないように仕組みを変えていこう」と思いました。人の給与を決定する立場になってからは、なるべく昇給してもらいたいという思いでやっています。
さくらインターネットで働いてきて嬉しかったことは?
身近にいる人が喜んでくれることが嬉しいです。入った当初は障害が多く、アラートが鳴ったら一次対応する方々からよく「どうにかしてくれ」と言われました。それで、試行錯誤してアラートの数をどんどん減らしていったら、その方々に喜んでもらえたり、社内で何度か表彰されたりもしました。
今まで失敗してしまったことは?
アラートの発生数を抑えたと言いましたが、その過程で設定の変更を誤った結果、サービス全体でアラートが一斉に発報してしまったとがあります。そのときは本社内のパトライトが日中ずっとが鳴り響いていました。自分がやらかした中で一番大きい失敗です。
最新の知識や技術については、勉強しているのでしょうか?
好きでやっているので、あまり「勉強している」という意識はないです。また、最新技術と言っても基礎技術の応用であることがほとんどなので、基礎知識の復習はときどきやっています。
失敗すると落ちこむほうですか?
新卒で入った会社で配属後のOJT中にたくさんミスをしたときは落ちこみましたが、さくらインターネットに入ってからはあまり落ちこんでいません。人間の真価って、「失敗したあと、それをいかに巻き返すか」だと思うんです。だから、行動した結果の失敗に関しては織込み済みであると考えています。部下に対しても同様のスタンスですので、なにか失敗してもその後の対応がしっかりと出来ていれば問題ないと考えています。
さくらインターネットの魅力は?
「これをやってみよう」という意思があればアクションできるところです。自分も最近、自主的に会計に取り組み、会社のみんなが見るチャンネルに財務状況の報告を上げたりしています。
どういう人がさくらインターネットに向いていると思いますか?
リモートでも、自分を律して、最大限のパフォーマンスを出せる人でしょうか。最近は「 リモートで勤務できるから」という理由で応募される方も増えていますが、「リモートのシステムを維持するのも自分の仕事のうち」という意識を持つべきだと思います。
今後の目標は?
若い人が新しいことに挑戦できる土壌を作ることと、若い人が「仕事していてよかった」と思える満足感を設計することです。また、業務以外の勉強に当てられる時間も作ってあげたいですね。若いうちは技術に執着しがちですが、それだけだと視野が狭まってしまうので、技術以外の観点からのアドバイスもしていきたいです。